武家茶道の代表流派「遠州流茶道」がジャパンエキスポ内日本文化パビリオン
「WabiSabi」内に専用茶室を作り、茶道のデモンストレーションを行いました。
デモンストレーションは4日間のエキスポ期間中、毎日3回15名で行い、立ち見の方も合わせるとトータル300名ほどの方々にデモンストレーションとお茶を召し上がっていただきました。
お茶室設営に際し、最も重要だったのが”お道具類”です。
今回は遠州流師範の方々が手配いただき、とても立派なお道具類が揃いました。
御軸は、不傳庵宗実筆「山呼萬歳聲」
水指 宗実家元好 切形 柴田一佐衛門作
茶器 真塗 天の河蒔絵 中谷光哉作
風炉先 遠州緞子
風炉釜 団扇に和敬文字 真形釜 七宝透し風炉 切合せ
茶杓 紅心宗慶宗匠作共筒共箱 銘・よろこび
茶碗 瀬戸唐津 清水楽山作
副 黄瀬戸 鈴木五郎作
お点前の後に皆様にお茶を飲んでいただいたのですが、ほとんどの方がとても美味しいお茶で驚いていました。
抹茶はフランスでも流行っているようで、どこかで飲んだことはあるようですが、ここで飲んだお抹茶は「苦さの中に甘さもあり、とても美味しい」「こんな美味しいお抹茶は初めてだ」と大変好評でした。
今回の遠州流の参加にあたりまして、ほぼ毎日のように遠州流宗家の方と電話やメールで打ち合わせをしながら、準備してきました。
御宗家からは、お道具類の貸し出し以外にも、茶室の設営、配布パンフレットの製作やお抹茶、御菓子などの提供など、多くの支援をいただきました。
また今回は、在フランス日本国大使館様からも多くのご支援をいただきました。
また、エキスポに参加いただいた遠州流の方々の多大なる尽力があったからこそ、このような素晴らしいデモンストレーションができたのではと思っております。
ジャパンエキスポはアニメのお祭りと揶揄されている中、私どものお話に耳を傾けていただき、参加を決定された遠州流御家元のご判断は、大変難しいものだったと思います。
その中で参加を決定していただき、内容のほとんどを任せていただくということは、中々できるものではございません。
400年の伝統と歴史、日本全国の門下を束ねる御家元の決断力には、只々敬服いたします。
今回フランスでの遠州流の活動は、この茶室でのデモンストレーション以外にも、文化ステージでのステージ、パリ日本文化会館でのパリ茶会などを行いました。